← 第6章 · 技術選定と、選定理由
LESSON 06-02 / 約12分

根拠資料・技術検証・判断記録

このレッスンの到達目標

採用理由と残る不確実性を、他者が確認できる形にする。

音声とインタラクティブ図解で学ぶ音声を再生すると、下のインタラクティブ図解と本文の段落ハイライトが連動して動きます。
TECH SELECTION & POC SIMULATOR · AUDIO & INTERACTIVE

技術選定の必須条件ゲート・100万件PoC性能曲線・総費用(TCO)比較

「AIが推奨し100件の試作で速かった」だけで採用せず、夜間バッチ制限時間・運用要員・復旧手順を含む必須条件と3年総費用で比較します。

必須上限:夜間30分以内(100万件)案A:現行DB・ジョブ基盤の改善継続22分 / 3年TCO 1,800万円案B:AI推奨の新規分散基盤(単独導入)42分 / 3年TCO 3,400万円案C:新基盤+PoC実測+運用支援体制18分 / 3年TCO 2,950万円
運用体制・再実行検証・3年総費用案A:現行DB・ジョブ基盤の改善継続(3年TCO:1,800万円)

運用体制:◎ 既存要員で監視・復旧可能 / 障害時再実行:◎ 再実行・照合手順が確立済み

設計判断記録(ADR)の結論✅ 必須条件クリア(採用候補)

索引見直しと共通計算部品の整理で、夜間100万件30分以内の必須条件を達成できます。

事実と評価を分ける

AIが出したサポート期間、機能、ライセンス条件などは、対象バージョンの公式資料と確認日を記録して確かめます。解釈が必要な条件は担当者に確認し、推測を事実として比較表に載せません。

技術検証では、何を確かめれば選定判断が変わるかを先に定めます。件数、同時利用、失敗条件、環境と測定方法を記録します。小規模な試作の成功だけで本番性能を保証しません。

不採用理由と見直し条件も残す

判断記録には課題、制約、候補、比較基準、出典、検証結果、採用・不採用理由、残るリスクをまとめます。運用上の対応と見直し条件も必要です。

技術担当は技術的な妥当性、SEは業務と連携、PMは体制・費用・期限の影響を確認します。承認者は案件の責任分担で決め、職位だけで判断能力を推定しません。

判断の練習

技術検証の結果は、環境、データ、手順、観測結果、判定に分けて記録します。再実行時に別の担当者が同じ条件を用意できるか確認してください。

採用後に前提が変わる場合も想定します。件数の増加、サポート終了、運用体制の変更など、再評価すべき条件を判断記録に残します。

押さえておきたいこと

  • 出典・版・確認日を残す
  • 検証の判断基準を先に作る
  • 不採用理由と見直し条件を残す
読了記録と習熟度の確認は別です。